適格年金・退職金制度の見直しを急ぐ理由

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適格年金・退職金制度の見直しを急ぐ理由
適格年金の廃止の期限まで時間があるということで、その取り組みを後回しにしようとしていませんか?
適格年金契約をしているということは、退職金制度自体に大きな問題を抱えている可能性が高いので後回しにすることは非常にリスクがあります。
もしも、退職金資金の積立不足が発生していたり、退職金の給付水準が会社の予想を超えている場合などは、問題解決を先延ばしすると、更に問題が大きくなってしまいます。

(後回しにできない理由-積立不足の更なる増加)
・積立不足の発生の仕組み
積立不足発生の仕組み

上記の図のように、年利が下がれば利息が少なくなるので当然に毎月の掛金を増やさなければ、予定している元本を積み立てることはできません。
適格年金契約にもこの仕組みが当てはまるのです。
一般的に予定利率は5.5%の契約が多く見られます。この予定利率とは5.5%の利率を保証してくれるのではなく、5.5%で運用できるものとして毎月の掛金(保険料)を計算するための利率です。
この5.5%という今の時代では考えられない高い利率で運用できるものとして掛金(保険料)を計算しているのです。しかし実際の運用利率はどのくらいでしょうか?最近になり運用環境も好転していますので高くなっているものと思いますが、5.5%にはほど遠いことでしょう。
そうなると予定利率を引き下げて、毎月の掛金(保険料)を増やさなければ積立不足は発生しています。
しかし、5.5%という高い利率で運用できるとしていた好景気の時代に適格年金の契約をして、その後景気が低迷し運用環境も悪化した中、会社経営も厳しい状況において、運用環境悪化を理由に毎月の掛金(保険料)の引き上げを行なったところはほとんど無いでしょう。
また、予定利率の引き下げは必ず行なわなければならないものではないので、毎月の掛金(保険料)があがることよりも、現状を維持し運用環境の好転を待つことにしたというところでしょうか。

実際のところはどうでしょうか?
運用環境が好転したけれども、積立不足を解消するまでには至っていないのではありませんか?
積立不足を解消するには積立不足額の補填と掛金(保険料)の増額が必要となります。

(後回しにできない理由-既得権保障額の増加)
積立不足の解消が難しく、退職金の給付水準が高く退職金支払いに支障が出る場合には、退職金給付水準の引き下げを検討する必要があります。
しかし給付水準を引き下げるということは労働条件の引き下げとなりますので、会社側が一方的に退職金給付水準を引き下げることはできません。
この場合は、会社及び従業員で十分に協議を重ねることにより双方納得の上、退職金規程・就業規則の変更を行なう必要があります。仮にこのような過程を経ないで一方的に給付水準の引き下げを行なうと、必ずと言っていいほどトラブルとなります。
トラブルになるのは当然のことでしょう。退職金も賃金と同様労働者の重要な債権なので、それを退職金資金の運用の失敗を理由に減額するとなれば従業員も黙ってはいません。
退職金給付水準の引き下げには、従業員の同意が必要となります。この同意を得るための対策の一つとして既得権の保障があります。
既得権の保障とは、下記の図のように既に得ている退職金額の権利、つまり退職金給付水準を引き下げる時点にて、従前の高い給付水準で退職金を計算した金額を支払うことを保障することです。

既得権保障の仕組み

退職金の給付水準を引き下げる場合は、既得権を保障することは必須といってもよいでしょう。よって、積立不足が発生していることや退職金の給付水準が高すぎて引き下げの必要がある場合は、退職金制度の見直しを遅れれば遅れるほど、既得権として保障しなければならない退職金額が増えてしまうので、早急に見直しが必要ということとなります。

(後回しにできない理由-支払い手数料の負担)
適格年金を契約している方は、契約先である金融機関等(生命保険会社や信託銀行)に適格年金保険契約に伴う手数料を支払っていることをご存知でしょう。詳しく分からない方はこちらをご覧下さい。
毎年送付されてくる適格年金契約に伴う決算書を確認していただければ、どの位の手数料を支払っているか確認できます。
いずれ解約しなければならない適格年金契約を継続することにより、手数料も支払い続けることになります。
まして運用利率が低いため積立不足が増加の一途を辿っているのであれば、手数料を支払うことに疑問を感じる気もします。


以上のような理由により、適格年金契約をしている場合は見直しを急ぐ必要がある会社もありますので、自社は該当していないか確認して下さい。

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